ままのて

2018年9月に妊娠20週で胎児の先天性心疾患と18トリソミーの疑いを指摘され、中期中絶を受けた私の体験談です。胎児の障害を伝えられたときの気持ち、中期中絶の費用と流れ、手術後の生活、出生前診断への考えなどをつづりました。同じような経験をされた女性の参考になれば幸いです。


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三度目の妊娠。赤ちゃんの異常が発覚

我が家には現在、小学1年生の長男と3歳の次男がいます。三人目の妊娠が判明したのは私が30歳のとき、長男が小学校に入学したての春でした。妊活をしていたわけではなかったので思わぬ妊娠に驚きましたが、新しい命を授かったことが嬉しかったです。

妊娠18週頃に女の子ということがわかり、子どもたちを含め家族全員が長女の誕生を心待ちにする日々でした。


妊娠20週で先天性心疾患が発覚

お腹が目立ち始め、胎動をたくさん感じるようになった妊娠20週。かかりつけの産院で妊婦健診を受診したときに、先生の様子がいつもと違うことに気が付きました。いつもなら2、3分で終わるエコー検査がやけに長かったのです。先生はお腹の赤ちゃんが映し出されたモニターを無言で念入りに見つめていました。

検査が終わると、先生から「今日は赤ちゃんの向きが悪く、心臓が見えにくかった。明日ちょうどこの病院に心エコー専門の先生が来るので、もう一度受診してください」と言われました。

基本的に楽観的な私は、「赤ちゃんの向きが悪かったからエコー検査が長かったのかぁ」と納得し、翌日の予約を取って帰宅しました。長男と次男をトラブルなく産んでいることもあり、お腹の中の長女に問題があるかもしれないという発想には至りませんでした。

しかし翌日の検査終了後、心エコーをしてくれた先生の口から長女の心臓にいくつもの疾患があることを聞かされました。


先天性心疾患の詳細

左心室と右心室を分ける壁に大きな穴が開いていること、左心室から始まるはずの大動脈が右心室から始まっていること、下半身へ血液を運ぶ大動脈の一部が欠損していること。先生は長女の数々の心臓の異常を一つひとつ丁寧に説明してくれました。

さらに、週数に対して身体が少し小さいこと、大腿骨が少し短いことを指摘されました。これを聞いたとき、「染色体異常」という言葉が私の頭をよぎりました。率直に尋ねると、先生は「そういった可能性も視野に入れなければならないかもしれません」と答えました。

そして、心臓以外に問題がないか、大きい病院で長女の全身状態を詳しく見てもらうことを提案されました。近くの大学病院に、胎児のエコー検査に関して日本でトップラスの腕を持つ有名な先生がいるとのことでした。看護師さんがすぐに手配をしてくれ、翌日に大学病院を受診することが決まりました。

私はだんだんと事態の重大さに気づき始めました。


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